ブログ・コラム
2023.10.11
間取りと暮らしとそれぞれの動線計画のバランスが大切、家を建てる、リフォームする理由の根底から家の間取りを考えるように。
- カテゴリ:
- 間取り・動線・家事・プラン
暮らしの事をどれだけ深く
考えることが出来るのか?
※リノベーションにより生活環境の改善を施した間取り提案の実例
家を建てる・・・・。
またはリフォームする理由は
何なのか?
大事なことを
置き去りにしないように
考えていますか?。
注文住宅では
何もない状態から
法律の事や
暮らしの事を考えながら
家そのものの
成り立ちを考えます。
自由度はある程度
高くなりますが
その分「ふり幅」も存在します。
その中で暮らしの事を
精査しながら「間取り」を考える訳ですが
住まい手さん自身の暮らしを
どのように考えるのか?
という部分の整理整頓は
非常に重要です。
それ故に「間取りに関する人の移動」、
動線を意識した間取りを
考える事が暮らしやすさの
ポイントに直結します。
自分自身の動線を
キチンと考えないと
日々の生活の快適さが
損なわれることもあります。
注文住宅で気にすべき
動線について、
参考にしていただければ幸いです。
1つ目は家事動線です。
家事動線とは、
料理や洗濯などの家事をする際
自然と通る道のことです。
家事動線は出来る限り
すっきりとまとまっている方が、
作業の効率性がアップします。
例えば、
洗濯をするときに
物干しスペースと
洗濯機が離れていると
移動が大変なので、
近い距離だったり
何か別の事をしていても
作業内容が連動するような
位置関係が使い勝手良くなると思います。
勿論、それらの作業内容や
作業時間と紐づけする内容は
個々の家族の価値観や
過ごし方によって異なります。
加えて乾いた洗濯物を
畳んで片づけることを考えると、
着替えのスペースや
収納スペースとも
どういう位置関係が相応しいのか
考えるポイントになります。
朝起きて、先ず散歩をして
汗をかいて「朝風呂」に入り
朝の支度を済ませて
スッキリしてから
出勤や通学というケースもあれば
夜に「それら」をするケース
行動と生活習慣によっても
全く間取りの考え方が
異なってくる事もあります。
次に生活動線です。
生活動線とは、
起床から就寝までの
生活する中で通る道のことです。
生活動線をよく考えないと、
朝の忙しいときに
洗面台が混雑して
身支度が大変になることもあります。
次に来客動線です。
来客動線とは、
住民以外のゲストが訪れたときに
通る道のことです。
勿論・・・単純に「立ち話」などのケースも
考えられますが
落ち着いて来客・・・というケースでは
玄関と客間を隣接させることで、
ゲストをスムーズに部屋に通せます。
しかし、
例えばお手洗いに
行きたいとき
リビングを通らないといけない
間取りだと、
せっかく考えた
来客動線が生かされません。
そのため、
リビングやキッチンなどの
プライベートな空間を通らず
客間に案内でき、
かつ客間からトイレにも
直接行けるような
動線を考えるのが最適かと思います。
効率的な動線計画のコツは
まずは、
生活動線と家事動線が
交わらないように
することです。
家事を行う人と
しない人が同じ動線上にいると、
出入り口でかち合ったり
狭い場所でぶつかったりする
可能性が高まります。
また、家事をする人の
邪魔にもなりかねません。
次に、どの程度
家事動線を主軸に考えるべきか?
という事です。
家事動線は
洗濯や掃除など
比較的負担の大きい
作業をするときに
通る道なので、
優先して決めると良い場合が多いです。
家事を生活の中で
どのような位置付けで考えるのか?
ゆとりを持って
行動できるよう
動線を考えるのが
望ましいかと思います。
そして最後に、
キッチンの位置関係とレイアウトを
工夫することです。
料理は家事の中でも
比較的時間も掛かるものですし
家族の協力関係や
担当日だったり
担当別によっても
時間の持つ意味が
随分変わる内容なので、
少しでも
「家族関係」や
「ライフスタイル」に沿うよう
キッチンの「位置づけ」を
家族の考え方と連動する
機能的なものにすると
良いと思います。
間取りの空間構成と
連動しながら
例えば、
I型のキッチンだと
動線がシンプルになり
手際よく作業できますし、
L型のキッチンだと
作業スペースと
調理スペースが分けられるので
そういう意味での
効率がよりよく調理時間として
考えることが出来ます。
求める時間の密度や
暮らし方によって、
キッチンの「カタチ」を
考えるのがおすすめです。
家で生活をしていると
動線を考えないと
少し困ったことも
起きることが「経験」として
皆さんも「ご理解」していると思います。
現在の暮らしを見直しながら
新しい暮らしの環境を
どのように改善して
考えるべきなのか?
夢や理想と共に
解決すべき「内容」を考える
住宅の方向性は
動線を考える際のポイント。
過ごし方を
丁寧に見直す時間を大切に。
やまぐち建築設計室 建築家 山口哲央