ブログ・コラム
2023.10.21
暮らしの心地良さと間取りに連動する収納計画とインテリアのデザイン設計、家具と連動する空間の使い方にも感性とコツが必要、動線やライフスタイルを意識した間取りと収納計画。
- カテゴリ:
- キッチン 収納
収納アイデアの重要性。
家づくりを始める際、
インテリアやデザインに目が行きがちですが、
実は収納アイデアが
快適な暮らしを
大きく左右します。
※コレクションルームを兼ねたウォークスルー(ウォークイン)クローゼット
今回のblogでは、
収納スペースが
家族のライフスタイルに対して
適切に計画されることで生まれる
暮らしのメリットや
収納計画の目的、
基本原則について
書いてみたいと思います。
※コレクションルームを兼ねたウォークスルー(ウォークイン)クローゼット
収納スペースが
適切に計画された暮らしには、
以下のような
メリットがあります。
整理整頓が容易になる。
物がキチンと収納できる
場所があることで、
部屋がすっきりして、
掃除も簡単になります。
必要なものがすぐに見つかる。
物がきちんと
整理されていれば、
必要なものをすぐに見つけられ、
時間の節約にも
イライラの現象にも
つながります。
ストレスフリーな生活。
散らかった部屋は
心身にストレスを与えますが、
整理された空間で
過ごす事により
リラックスができて
ストレスフリーな生活を送れます。
収納計画の目的は、
限られたスペースを
効率的に活用して、
家族が快適に暮らせる
環境を生み出すことです。
例えばの内容ですが
以下に収納計画の
基本原則を挙げます。
使いやすさを優先する事。
収納は頻繁に
使うものほど手前に、
使わないものほど
奥に配置することで、
使い勝手が向上します。
収納場所を明確にする事。
物に固定の収納場所を
設けることで、
無駄な探し物を減らし、
整理整頓が楽になります。
空間の有効活用する事。
部屋の高さや隙間を
活用することで、
限られた空間でも
効果的な収納を実現できます。
見た目も大切に。
収納用品や家具を選ぶ際には、
デザインや色も考慮し、
空間全体の
調和を保つことも大切。
柔軟性の確保たせる。
家族構成や
ライフスタイルの変化に
対応できるよう、
収納スペースにも
柔軟性を持たせることが大切です。
例えば、
棚の高さを変更できるように
することで、
さまざまなサイズの物を
収納できるようになります。
これらの基本原則を意識しながら、
家づくりの計画、
家具のレイアウト計画段階から
収納計画を立てることで、
快適な暮らしに近づきます。
次に、収納の基本要素と
スペースの活用法について。
家の中で効果的な
収納スペースを計画する為には、
縦収納と横収納、
高さを活用した収納法、
隠し収納とオープン収納の
バランスを考慮することが重要です。
縦収納は、
天井までの高さを活用して
収納スペースを
確保する方法です。
縦収納は、
比較的小さな部屋でも
有効活用ができて、
空間を広く見せる効果があります。
ただし、
高い場所の収納は
取り出しにくいことがあるので、
使用頻度の低い物を
高い位置に
収納するのが適しています。
一方で横収納は、
壁面や床面を活用して
収納スペースを
確保する方法です。
横収納は、
取り出しやすさが魅力で、
使用頻度の高い物を
収納するのに向いています。
ただし、
無闇に広げると
部屋が狭く感じることがあるので、
注意が必要です。
高さを活用する収納法は、
限られたスペースでも
効果的な収納を実現できます。
例えば、
壁面に棚を設置したり、
天井から吊り下げるタイプの
収納を利用したりすることで、
空間を有効活用できます。
また、
高さを利用した収納では、
使用頻度の低い物を上に、
使用頻度の高い物を
下に配置することで、
使い勝手が向上します。
隠し収納は、
扉や引き出しで
収納物を隠すことができるため、
見た目がすっきりして
部屋を美しく保ちやすくなります。
また、
ホコリがたまりにくいのも
メリットです。
ただし、
収納物が見えないため、
何をどこに収納しているのかを
キチンと博していないと
使い勝手が悪くなることもあります。
オープン収納は、
収納物が見えるため、
取り出しやすさが
魅力です。
また「見せる収納」として
インテリアの一部にもなります。
ただしこちらは
隠す収納とは反対に、
ホコリがたまりやすいのと、
収納物が散らかって
見えることがデメリット。
隠し収納とオープン収納を
部屋や用途に応じて
バランスよく組み合わせることで、
使い勝手と
見た目の両方を兼ね備えた
収納空間を計画する事が出来ます。
例えば、
日常的に使う
食器や本はオープン収納に、
季節物や書類などの
使用頻度が低い物は
隠し収納にすることで、
効率的な収納空間を実現できます。
これらの収納の基本要素を理解し、
スペースの活用法を
上手に取り入れることで、
限られた空間でも
快適な収納環境を
間取りに組み込むことが
できます。
そして、
家の中の各部屋には
それぞれ異なる
収納ニーズが存在しています。
例えば
リビングルーム、
寝室とクローゼット、
キッチン、
浴室とトイレ、
玄関と廊下、
書斎やホームオフィスの
収納によっても
それぞれの収納スペースの
持つ意味が
変わりますよね。
リビングルームは
家族が集まる場所であり、
機能的で美しい収納が
求められます。
なので、例えばですが
収納付き家具の利用。
ソファやテーブルに
収納スペースがあるものを選ぶことで、
リモコンや雑誌などの
散らかりやすい
小物を整理できます。
壁面収納の活用。
※壁面を収納で埋め尽くすテレビボード:建材設備メーカーPanasonic製「キュビオスシリーズ」
テレビ周りの壁面に
棚やキャビネットを設置し、
DVDやゲーム機を
収納する事も
比較的容易になります。
収納ボックスやバスケットの活用。
おもちゃや雑誌など、
見た目が散らかりがちな物を
収納ボックスや
バスケットに入れて
整理することで
スッキリとした空間になりますし
バスケットや
収納ボックス自体を
インテリアにマッチさせることで
素敵なフォーカルポイント
にもなります。
※フォーカルポイントとは
目的に応じて目線や印象を
誘導する位置の事です。
寝室、クローゼットは、
衣類や寝具を収納する場所です。
収納付きベッドの利用。
ベッド下に
収納スペースがあるものを
選ぶことで、
寝具や季節物を整理できます。
クローゼットの仕切りの活用。
衣類を整理しやすくするために、
仕切りや引き出しを
利用する。
収納ボックスの活用。
こちらもリビング収納と
近い意味を持ちますが、
アクセサリーや
小物を収納ボックスに入れて整理。
寝室に併設した
ウォークインクローゼットも
同様です。
ただし、広いウォークインクローゼットだと
適切に通風や採光、
居心地も確保して
コレクションルームや
趣味室として使う事も
一つの間取りのアイデアです。
※アイランド型キッチンを採用したLDKの事例
キッチンでは、
調理器具や食器、食材を
効率的に
家事に合わせて
収納することが重要です。
引き出し式収納の活用。
調理器具や
食器を引き出し式の
収納に入れることで、
取り出しやすく整理できます。
アイランドキッチン採用事例:引き出し式収納と大容量のミーレ食洗機・ビルトイン「Miele」
壁面収納の活用。
鍋やフライパンなど、
壁にかけられるものは
壁面に収納する事も手法。
これにより、
カウンター上のスペースを
広く使えるようになります。
収納ラックや棚の活用。
スパイスや
調味料を収納する
ラックや棚を設置して、
自身の調理スタイルにあわせて
整理しやすい環境をつくる。
※写真左側の収納はキッチン背面収納庫
内部に可動式棚を設けて
収納全体を隠し水平と高さ方向の融合収納を採用しています
全体から見える場合もありますが
収納用扉を設けて
大容量のキッチン収納を設ける事も
一つのアイデア。
浴室やトイレ等では、
タオルや洗剤、
トイレットペーパーなどの
収納が求められます。
吊り下げ式収納の活用。
シャンプーや
ボディーソープなど、
吊り下げ式の
収納に入れることで、
スペースを有効活用できます。
収納棚の設置。
タオルや洗剤を収納する棚を設置し、
整理しやすい環境に。
※すっきりとした掃除のしやすいシステムバスルームの採用
必要なところには棚の設置が可能
最近ではマグネットタイプの壁と棚が
一般化しているので
それらを利用する事も
一つの方法です。
※扉付きのカウンター式収納を設けたホテルライクなトイレスペース
トイレットペーパーホルダーや
隠す棚収納の活用。
複数のトイレットペーパーを
収納できる
ホルダーを利用し、
ストックを確保しやすく。
※玄関(家族玄関側)に設けた各種収納スペース
玄関クローク・玄関靴入れ・玄関土間収納等
※玄関(家族玄関側)に設けた各種収納スペース
玄関クローク・玄関靴入れ・玄関土間収納等
玄関と廊下では、
靴や傘、
アウターなどの収納が必要です。
靴箱の活用。
※靴箱(シューズクローゼット)の箱型既製品を採用した事例
靴を収納する
専用の靴箱を設置し、
整理しやすい環境に。
既製品や壁面収納の活用。
傘や帽子、
アウターをかけることが出来る
フックを壁に取り付け、
スペースを有効活用するように。
内容によっては
ミラー(姿見鏡)の設置又はレイアウト。
※靴を履いて確認できる場所に姿見鏡のレイアウト
玄関にミラーを設置することで、
外出前の身だしなみ
チェックがしやすくなります。
書斎ホームオフィスでは、
書類やステーショナリー、
本などの収納が必要ですよね。
※ウォークインクローゼット兼書斎レイアウトプランの
空間展示(Panasonic大阪ショールーム)
本や雑誌を整理しやすい
本棚を設置。
デスク周りの収納の工夫。
ステーショナリーや
書類を整理できる
デスク周りの収納を設置し、
作業効率を向上できるように。
ファイルボックスの利用。
書類をファイルボックスに
整理して収納し、
重要書類の管理を
しやすく。
壁面収納の活用。
壁に棚やピンボードを設置し、
メモやカレンダーなどを
収納できる
スペースの計画。
これらの各部屋別の
収納の意味や必要性を見直し、
アイデアを活用することで、
家全体の収納スペースを
効率的に整理し、
快適性を高める暮らしを
実現できます。
収納ニーズに合わせて
アイデアをカスタマイズし、
自分たちにあう
収納空間となるように。
そして最も大切なことは、
定期的に整理整頓を行い、
収納環境を保つこと。
そのためにも収納用品は重要。
収納用品は、
家の中を整理整頓し、
快適な空間を生みだすための
重要なアイテムです。
収納用品には
さまざまな種類があり、
それぞれ異なる特徴があります。
主な収納用品には、
以下のようなものがあります。
収納ボックス。
小物や衣類、
書類などを整理できるボックス。
プラスチック製や布製など
素材もさまざまです。
収納棚。
壁に取り付けることができる棚。
本や飾り物、
調味料などを収納できます。
収納ラック。
立てかけるタイプの収納。
靴や本、
食器などを整理できます。
クローゼット用品。
ハンガーや仕切り、
引き出し等、
クローゼット内で
使用する収納アイテム。
収納用品を選ぶ際は、
使い勝手を考慮する事が重要。
自分に合った
収納用品をイメージする事が重要です。
必要な収納量を考える。
自身が収納する物の量を把握して、
適切なサイズの
収納用品を選ぶ事。
使いやすさを考慮する。
収納用品は、
取り出しやすく
整理しやすいデザインが
望ましいです。
また、
移動や組み立てが
容易なものも便利。
空間に合ったデザインを選ぶ事。
収納用品は、
部屋のデザインや
インテリアに合わせたものを選ぶように。
環境に配慮した
収納用品選びも重要です。
自分のニーズに合わせて
収納用品を
カスタマイズすることで、
その都度、
効率的で使いやすい環境を
作ることができます。
先にも書いていますが
収納計画を
最初から間取りと暮らしに
組み込むことが重要です。
本格的な住宅設計前に
家具などもイメージして
収納スペースを考慮することで、
効率的な収納環境を
実現できます。
そして定期的な
見直しが出来る収納として
考えておくこと。
収納環境は、
常に変化するものです。
定期的に見直しを行える環境を
ととのえておく事で、
収納スペースや収納方法を
その都度最適化し、
快適な暮らしを
維持できるようになります。
家づくりにおいて
収納計画は重要な要素であり、
十分な検討と計画を行うことが、
理想的な住空間を
実現するためのカギとなります。
僕が住まいの設計、
間取りの計画を始める前、
ご相談の際に
家具や収納について
お話しをさせていただいたり
家具商品メーカーの
ショールームへ事前に
ご案内させていただくのは
そういう意味があります。
自分や家族にとって
最適な暮らしの環境となる
下準備として「収納の環境づくり」も
大切にしてください。
心地よい暮らしの拠り所を
イメージしてみませんか?
新築やリフォーム
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やまぐち建築設計室
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