ブログ・コラム
2023.11.06
キッチンから考えるLDK空間のコーディネートと間取りデザイン設計・暮らしの趣と共に生活スタイルのカタチをイメージするように。
- カテゴリ:
- キッチン 収納
キッチンから考える
LDK空間のコーディネート。
※トーヨーキッチンスタイル大阪ショールーム空間展示
新しく家を建てる、
リフォームを施す、
マンションを購入する、
あるいは賃貸物件を選ぶという時に
今このブログを読んでいるあなたは
何を最優先されますか?。
暮らしの風景や
物件のロケーションや
賃貸であれば毎月の家賃などと合わせて
必ず確認するのはその間取りです。
注文住宅やリフォームの場合も
勿論「間取り」は検討要素となります。
もそれは最優先事項
といっても良いかもしれません。
一言で「間取り」と言っても
注目するポイントは
人ぞれぞれです。
各部屋の広さはもちろん、
収納の多い少い、広い、狭い、
窓の広さや向きなど
優先されるポイントは
人によって異なります。
LDKはキッチンを中心に・・・・・。
※アイランド型キッチンレイアウト(LDK空間デザイン実例・オープンスタイル)
※アイランド型キッチンレイアウト・キッチンに立って眺める室内(LDK空間デザイン実例・オープンスタイル)
※アイランド型キッチンレイアウト(LDK空間デザイン実例・オープンスタイル)
※アイランド型キッチンレイアウト(LDK空間デザイン実例・オープンスタイル)
全体のバランスを考える
LDK(リビングダイニングキッチン)は
言うまでも無く、
住まいの中では
いわゆる「核」ともいえる部分で、
家の中で起きている時に
最も長くいる場所といっても
過言ではありません。
※アイランド型キッチンレイアウト(LDK空間デザイン実例・オープンスタイル)
リビングダイニングの居住性が
住まい全体の快適度を
左右することもあり、
その広さや形状、
間取り上の位置関係や
そしてそのインテリアには
多くの人がこだわります。
LD(リビングダイニング)に隣接した
オープンタイプの
キッチンを計画
提案させていただく事も多いので、
キッチンも含め、
どのように考え、
見せるかも重要です。
リビングとダイニングは
間続きであり、
その役割を兼用できても、
キッチンを兼ねることは
ちょっと状態により考えたりもします。
家では全く料理はしない
という人もいます。
その場合、
シンクとレンジと
冷蔵庫さえあれば(あるいはそれすら無くてもOKかも)
なんとかなるケースもあります。
そのことからも
間取り選びの際の
キッチンに対するこだわりは
人によっても違うことがわかりますが、
毎日の暮らしに
必要な「食」を
生み出す場として考えると
その重要度は
他のどの空間にも劣りません。
そう考えると、
LDKを考える時には
まずキッチンを中心として、
そこから全体のバランスを考えていくと
上手くなと考えています。
いわば「キッチンから考えるLDK」。
この考え方で
住まいづくりを行う際に、
その進め方は
何に着目すべきか、
大きくいくつかに分けて検討します。
「オープン」か「クローズか」?
LDKという場所の
間取りを考えるそのスタート地点に、
そもそもキッチンを
リビングダイニングとセットで考えるか、
別で考えるかという点があります。
現代の住まいでは
対面型でのレイアウトキッチンが
主流になりやすくなっています。
いわゆる完全に
クローズドな状態の
キッチン=LDスペースとは
別空間にキッチンがある、
という間取りは少なくなっています。
勿論「暮らし」の内情にもよります。
キッチンは作業の場だから
食卓や寛ぎの場とは
敢えて分けておきたい・・・・・。
※キッチンを個室化してリビング・ダイニングと別に計画したキッチン(LD+K・キッチンクローズでの間取り)
臭気や油が
リビングダイニングにまで
広がってしまうのは嫌だ
といった理由から「あえて」
LDとキッチンを別々に考えるケースもあり、
一方でオープンタイプの場合は
次の項目で上げるような
「空間の連動性(から派生する各種作業の容易化)」や
「コミュニケーション性」にメリットがあります。
どちらを優先するかで
どのスタイルを計画するべきか、
もしくは有益なのかを
決めていくと生活と価値観に
程よく融合する事になります。
リビングダイニングとの連動性は
重要視するか
オープンスタイルの
キッチンが多くなった理由としては
限られたスペースの有効な
活用が挙げられます。
同時に家事の容易性や
家族とのコミュニケーション性向上が
ニーズとしてあり、
その結果オープンスタイルが
普及してきたとも言えます。
LDKはそこに住む人皆が
一堂に集まる空間でもありますが、
現代ではそこで全員が
同じことをしているわけではなく、
そこに集まる時間帯も
行う事も考える事も
バラバラになりがちです。
そこではお互い違う事をしていても
声を掛ければ
会話ができる距離、
というのが理想的な
LDKにおける
人と人との距離感だと思います。
勿論パーソナルエリアとの
デザインバランスも考慮しつつ。
LDKのどこで過ごしていても
同じ時間を共有できる
メリットはとても
価値があるものです。
また、互いに忙しい中では
キッチンで料理されたものが
ほぼダイレクトにテーブルに移動できる、
あるいは食べ終わった食器類を
カウンターの向こうの
キッチンに居る人に手渡しできる
というのは時短における
メリットがあります。
この点をクローズドタイプの
キッチンが持つメリットと
比較したうえで
どのスタイルをとるかを
決定していくのも
一つの考え方となります。
使い勝手や収納性は
十分に考える。
キッチンはいわゆる
「設備」と「インテリア」双方の
側面を持っています。
どれだけスタイリッシュなものでも
使い勝手が良くないものは「設備」
としては不十分です。
対面キッチン、
つまりオープンスタイルのキッチンは
コミュニケーション性が高い一方で
奥行が大きくなることも
少なくなく、
その分ダイニングスペースを
狭くしてしまうことも
考えられます。
あるいはオープンスタイルを
選択したがゆえに
キッチン上に
吊戸棚を設けることができずに
収納性が犠牲になるケースもあります。
キッチンは
背面の収納や
そこに置いてあるキッチン家電、
すぐ傍にある冷蔵庫が使い易く、
且つ多様なものが存在するなかで
収納量が高いことが
必要な条件です。
その点を考えたキッチンの設計や、
あるいはそのような
キッチンが装備されている空間を
検討するようにしたいところです。
オープンスタイルキッチンでの
手元の隠し方・・・・・。
※対面式I型キッチンレイアウト(LDK空間デザイン実例・手元を壁で隠す事例)
※対面式I型キッチンレイアウト(LDK空間デザイン実例・手元を壁で隠す事例)
リビングダイニングと
キッチンが同じ空間にあることで
どうしても気になるのが、
散らかりがちな
キッチンをいかに
スッキリ見せるかという点です。
※I型キッチンをアイランド型レイアウトで腰壁デザインを提案(LDK空間デザイン実例・手元を壁で隠す事例)
キッチン横や近くに
パントリーを設けたりすることで
食器や食材などをそこに収納し、
問題を解決するケースも多いですが、
キッチンシンクや
ワークトップの上を常にきれいに保つ、
というのは気をつけていても
意外に難しいものです。
※I型キッチンをアイランド型レイアウトで腰壁デザインを提案(LDK空間デザイン実例・手元を壁で隠す事例)
そこでダイニングとキッチンの間に
視線を遮らない高さの
立ち上がりやカウンターを造作し
I型のキッチンを
カスタマイズする事で、
ゆるい境界で目隠しを
計画する事も可能になります。
キッチンのワークトップは
フラットなので
遮るのが難しいという場合でも、
小さなインテリアグリーンを
キッチンカウンターに置くことで、
ディスプレイを兼ねた
目隠しになるので
ソフト面とハード面から
見え方も考えたいものです。
その他にも、
キッチンの背面を
印象的なタイルにする。
あるいはディスプレイを兼ねた
吊戸棚にする。
キッチン上の照明を
目を惹くペンダントライトにする等、
キッチンの
ワークトップ以外のところに
目が向く仕掛けを作ることも
効果的な方法です。
キッチンは特に
オープンスタイルを取り入れる場合には
住まい全体の印象を
左右するものでもあり、
毎日使用するからこそ、
その使い勝手や機能性も重要です。
自宅の間取りには
どんなキッチンが合うのか
希望のスタイルはあるけれども
本当に自分の暮らしに
合っているのかなど
住まいの計画前から
家具と同様に「キッチン」のイメージを
具体化させていくことで
間取りはそこに良いバランスで
融合すると考えています。
先ずは家のカタチ
という意味ではなくて
暮らしのあり方を
デザインするところから考えていく。
過ごし方の質的な向上に
つながると思いますよ。
暮らしの空間を丁寧に
考えてみませんか?
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