ブログ・コラム
2023.12.06
和モダンの家と和風の暮らしの感度、日本的情緒と洋の思想、現代的な暮らしの趣を持ちつつ日本の美意識を持つ住まいのカタチと提案。
- カテゴリ:
- 和モダン思想
家づくりは
一生に一度の大きな転機であり、
その選択は
住まい手さん自身の
価値観やライフスタイルを
映し出すものです。
※和モダンの家門屋を含む正面外観・過去設計事例
その中で、
あなたが思い描く
理想の家、そして暮らしとは
どのようなものでしょうか?
※和モダンの家正面外観・過去設計事例
それぞれに
暮らしやすい素材が感じられ、
自然と調和する
美しさを持ちつつ、
現代の生活スタイルにも
程よく馴染む家、
それが「和モダンな家」かも知れません。
※和モダンの家軒下・過去設計事例
和モダンな家は、
日本の伝統的な美しさと
現代の洗練された
デザインを組み合わせた、
ある意味独特のスタイルを
持っています。
※和モダンの家中庭・過去設計事例
また「和モダン」といっても
そのイメージも様々。
自然素材の使用や
落ち着いた色調、
シンプルであり
和をモチーフにした
スタイリッシュな
デザインも・・・・・。
※和モダンの家裏庭・過去設計事例
静謐(せいひつ)でありながらも
温かみのある
空間を生み出すことも。
しかし、
その一方で
和モダンスタイルの家には、
独特のデザインや
構造がもたらす
メンテナンスの課題や、
一部のプライバシーの課題など、
理解しておくべき
ポイントも存在します。
和モダンスタイルの家
その魅力から
具体的なデザインのポイント、
そのメリットやデメリットまで
普段からご相談者さんに
お話しさせていただいている内容を
このブログでも
少し書いてみたいと思います。
和モダンな家の現象の背景。
流行はしばしば
時代背景や
社会的な動きから
生まれます。
和モダンな家も
例外ではありません。
グローバルなトレンドからの流れ。
グローバルに見て、
人々のライフスタイルは
ますますシンプルでありつつも
多様化しています。
日本のアイデンティティを
感じながら、
ナチュラル素材の使用や、
シンプルなデザイン、
自然との調和を求める精神は、
現代社会が求める
ライフスタイルと
強く共鳴していると思います。
そして
日本の家屋デザインもまた、
戦後の洋風住宅から
現代の多様性を持つ状態へと
変化してきました。
和モダンは、
茶室文化から伝わる
引き算の美学を、
現代の建築デザインに
取り入れることで、
日本家屋と洋風住宅との間に
横たわるギャップを
埋めることになっている状態だと
僕は認識しています。
例えば、
伝統的な縁側は、
和モダンな家でも
そのまま縁側として
計画する事もあります。
しかし場合によっては、
リビングと繋がる
ウッドデッキやパティオとして
再解釈&再構築し、
現代の生活スタイルに
適応させる設計も
生まれてきました。
和モダンな家は
美的な魅力から快適さと機能性まで、
その要因はいろいろあります。
美的魅力和モダンの家は、
その美しいデザインと
自然な風合いで
多くの人々を惹きつけます。
例えば、
石畳の庭や木製の格子窓、
漆喰の壁などは、
伝統的な日本の美と
現代の洗練されたデザインが
融合した美しい風景を
生み出します。
それをイメージさせる
素材の選択肢もあり
デザインの奥行きも
色濃く出現します。
また、
室内の畳や障子は
和室の落ち着いた雰囲気を
生み出し、
日本の美意識が
映し出されます。
快適さと機能性もそうです。
和モダンな家は
見た目だけでなく、
その快適さと機能性でも
高く評価されています。
自然素材の使用は、
湿度の調整や空気の浄化など、
室内環境を改善します。
また、
和モダンのスタイルは、
間仕切りを最小限にする
オープンフロアな
間取りとなる傾向があり、
これにより
家全体が広々と感じられ、
自然光や外部環境を
最大限に活かすことができます。
和モダンな家の概要と特徴。
和モダンは、文字通り、
日本語の「和」と
英語の「モダン(modern)」を
組み合わせた造語です。
※和モダンの家玄関ホール・過去設計事例
「和」は日本の伝統や文化を、
「モダン」は現代的な感覚や
スタイルを意味として捉えています。
この2つの要素を
組み合わせることで、
「和モダン」という
スタイルが生まれています。
※和モダンの家LDK+L・過去設計事例
日本の伝統的な美学と
現代の様式美を
調和させることによって、
新たな空間表現を
創出しています。
※和モダンの家メインリビング・過去設計事例
和モダンという
スタイルの核心的な要素は、
自然素材の利用、
シンプルながらも精巧なデザイン、
そして何より、
日本の伝統的な美意識と
現代的なデザインや
ライフスタイルの融合です。
石や木、竹、畳、障子などの
日本家屋を構成する
素材やパーツが用いられ、
引き戸や襖(ふすま)といった
伝統的な建築要素が
現代的な形にアップデートされ、
取り入れられています。
※和モダンの家広縁(縁側)・過去設計事例
日本の伝統的な建築技術と
西洋から入ってきた
建築技術が融合し、
新たな建築スタイルの存在。
これがある意味
現代の和モダンの起源。
※和モダンの家和室(畳の間)・過去設計事例
その後、
昭和期の中期から後期にかけて、
和洋が融合したスタイルは
さらに洗練され、
現代の生活スタイルに合わせて
進化しています。
※和モダンの家和室+メインリビングの障子(越前和紙デザイン障子)・過去設計事例
昔ながらの日本家屋の要素を
活かしつつ、
洋風の生活スタイルを
取り入れることで、
機能性とデザイン性を
両立した
新しい住宅スタイルが
今は発展しています。
和モダンな家は、
その独特なデザイン要素で
よく知られています。
例えば、縁側や坪庭、
吹抜けといった空間は、
自然との調和と
日本の伝統的な居住スタイルを
表現することができます。
また、
引き戸や障子といった
スライド式で、
必要に応じて
取り外しができる間仕切りは、
空間の使い方を柔軟に変更でき、
機能性と美しさを
両立させています。
和モダンのそれらは
単に見た目のスタイルを指すのか、
それともそれ以上の
意味を持つのでしょうか?
設計要素、
そして設計プロセスを含めた
全体像として
和モダン建築の特徴を考えています。
和モダンは
伝統的な日本の美学と
現代的なデザイン要素の
融合にあります。
それだけでなく、
現代の先端技術を取り入れ、
機能性と快適性の
追求もしています。
その一方でナチュラルな
ぬくもりを感じられるよう、
天然素材の質感や
手触りの心地よさを
感じられる建材の使用や、
自然との調和を図って
四季の移り変わりが
体感できる設計も多いです。
和モダンな外観は、
シンプルで洗練されている一方、
温かみやナチュラル感も
併せ持っています。
そして、
伝統的な日本家屋を思わせる要素、
例えば大きな屋根や木の格子、
引き戸などが
外観の一部に
巧みに取り入れます。
そういった和の要素が
モダンな素材や形状と組み合わされ、
新鮮な表情を生み出しています。
色彩と質感色彩は
シックで自然な色合いが主流で、
木の温もりや漆喰の柔らかさ、
石の重厚さを引き立てます。
そして、
それらの自然素材の
質感や見た目は、
日本の美的センスを象徴し、
四季の移り変わりを
重ねるたびに、
月日の経過を感じる風合いを
増していきます。
さらに、
そういったきちんと
手入れをして
年季が入っていく
素材感もまた、
日本の美意識の琴線に
触れることになります。
暮らしの人生観と共に
和のエッセンスを持つ
和モダンの住まいの在り方も
価値観のひとつだと思います。
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建築家 山口哲央
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
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