ブログ・コラム
2024.04.09
住まいの設計に駐車場計画はどのような事を考えて設計に物事を反映するべきかを具体的に外構計画と家の間取り計画は道路周辺事情を加味して総合的に。
- カテゴリ:
- 間取り・動線・家事・プラン
駐車スペースは、
どう設計するべきか。
※ビルトインガレージを採用し電動シャッター前には車の回転用広場兼予備駐車スペースとして外構計画した実例
戸建て住宅の設計で、
すまい手さん自身も悩むのが
駐車スペースの計画についてです。
※母屋とは別に門屋の横にガレージ(車庫棟)を設けて庭で行き来も出来る外構動線計画を用いた実例
駐車場の位置や広さで、
建物の配置が決まるので、
台数や車種、
前面道路との位置関係など、
いろいろなポイントを
チェックして検討します。
使いやすい駐車スペースを
計画するには
どうすればよいのか。
※道路と母屋の間にカーポートを設置して予備の青空駐車場を設けた事例
広さは台数と
車種の変化も想定しておく。
※オープン外構を採用してスロープへつながる駐車スペースを計画した事例
一般的には、
駐車場の広さは
2台分で5.5m四方(または5m四方)と
言われています。
※ハーフ型のビルトインガレージを計画して駐車スペースを設けた事例・道路と敷地の間に広場を設けオープンスペースも活用するプラン
※フルオープンスペースで土間を駐車場として利用する計画の事例
しかし、
限られた敷地を
有効活用するには、
車種や台数に合わせて
しっかり広さを
検討することがポイントです。
※中庭まで車が出入りできるプランで勝手口に車寄せを設けた外構プラン
勿論普段からの「運転」についても
確認しつつ、
お持ちの車種と
台数をお伺いし、
駐車スペースの広さを
検討していきます。
ちなみに、
平均的ですが
車1台あたりに必要な
広さの目安は、
以下のようなイメージです。
<車1台に必要な駐車場の広さ>
軽自動車
間口2,400mm 奥行4,300mm
中型車(コンパクトカー、ミニバンなど)
間口2,700mm 奥行5,700mm
大型車(大型のセダン、ワンボックスカーなど)
間口3,000mm 奥行5,700mm
間口は、
車の幅と左右に
最低でも
60cmの通路幅を
確保できるサイズ。
奥行きは、
人が通るところに
60cm通らないところには
30cm程度の
余裕を持ったサイズ感です。
※ハッチバックなど
荷物の持ち運ぶ事も想定して
本来はもう少し広く欲しいところです。
車の乗り降りに必
要な幅を確保する。
先にも書いた
通路幅60cmは、
人が通れる最小限の広さです。
赤ちゃんを抱っこしていたり
買い物の荷物を
持っていたりすると、
90cmくらいまで
余裕が欲しいですね。
例えば、
中型車を2台並べた
駐車場の間口について
考えてみると・・・・・。
それぞれの車の外側に
60cm車の間に
60cmの通路幅を計画すると、
間口は約5.5mになります。
これでも大丈夫ですが、
余裕を持って
乗り降りするなら、
間口6mある方が便利。
予備の駐車スペースも考える。
車移動が当たり前の地域では、
車で来てくれる
お客様のための
駐車場も必要です。
また、
子供の成長とともに、
大きな車に
乗り換えたり
車を増やしたりする
可能性もありますね。
そのため、
敷地に余裕があるなら、
予備の駐車スペースを
計画しておくと安心です。
ただし、
予備の駐車場を
計画できないケースもあります。
そんな時は、
柵のないオープンな
庭を作ったり
1台分の奥行きを
長くしたりして、
予備の駐車スペースとしても
使えるように計画する事も
一つの方法論です。
カーポート(屋根)の有無。
大切な愛車を
雨や雪から保護し、
冬でも霜が降りないようにするには、
カーポート等やガレージ等
屋根があるべきかどうか・・・・・。
駐車場計画を
カーポートやガレージとして
計画する場合なら、
その分間口に広さが
必要になります。
ガレージやカーポートの壁や柱が
出入りの邪魔になりそうなら、
片側で支えるタイプや
後ろで支えるタイプなども候補に。
前面道路から
出入りしやすい広さにする。
敷地の空きスペースだけではなくて
駐車場部分の前面道路が、
幅6m以上の場合は
特に問題ありません。
しかし、
幅4m~5mの
狭い前面道路の場合は、
一般的な広さの駐車場では
比較的簡単に
出入りできない可能性があります。
駐車場から出入りする際、
車はカーブを描いて動きます。
その回転半径を考慮すると、
間口も奥行きも
もっと広くしたほうが安心です。
車2台の場合は、
間口6m、
奥行き6mあれば
無理なく出入りできるかと思います。
前面道路の幅も一体として、
駐車スペースを
検討しておくことがお勧めです。
道路の傾斜や道路の対岸の状態や
電柱や看板の位置関係等
意外と考えるべき
構成要素は多いものです。
使いやすい駐車場にするためには、
台数や車種はもちろん、
前面道路や道路との
出入口周辺との兼ね合いも大切。
ポイントを踏まえて計画すると、
敷地を有効活用しつつ
使いやすい駐車スペースが
実現しやすくなります。
勿論、玄関までのアプローチや
家自体の間取りとの関係性も
日頃の生活動線として
人の移動を視野に
意識しておくことが大切です。
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建築家 山口哲央
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