ブログ・コラム
2024.06.21
インテリアのプランと間取り計画に空間の視線計画を設計して眺めのポイントをデザインする事で変化する外観と空間の居心地。
- カテゴリ:
- 家具と暮らしとインテリアコーディネート
インテリアプランに「視線計画」を
とりいれるという事。
空間をそれぞれに
心地よく感じるように見せるには
どのようなものを
配置するかは非常に重要です。
そのうえでそれを
「どこに」「どれだけ」
レイアウトするのかも
同じくらい重要といえます。
効率よく、美しく、使いやすく。
それを叶えるために
とり入れたい
考え方に「視線計画(ビジュアル・アクシス)」
というものがあります。
ここで言う「視線計画」とは
室内空間において
「人の視線がどのように動くか」を
考えながら
家具を含めた
調度品・インテリアの
選択や配置を
検討するという事です。
これによって、
空間の視覚的な魅力は向上し、
同時に使い勝手や
居心地も上質なものとなります。
視線計画は
「誘導」と
「ナビゲーション」効果を生む。
部屋や空間の中、
あるいは部屋と部屋、
その移動はスムーズである方が良く、
そこには視認性が必要です。
あるいは
あえて見えないように
しておきたい
という場合もあります。
ここに視線計画を
適切に活用することで
空間におけるそれぞれの
インテリアの視認性や
人の移動のしやすさ、
そして印象度を
大きく高めることが
可能になります。
例えば、
玄関から目立つ場所に
絵やインテリアの要素などを
飾ることは
訪問者が
そこからどの方向に進むかを
誘導する役割を果たします。
同時に視点が向かう先を
つくることで
空間全体に奥行きを与える効果も
併せ持ちます。
あるいは、
照明を効果的に
使用することでも
空間における誘導性を
高めることができます。
人は自然と
明るい方へ向かう
習性があります。
これは心理学的にも
広く認められている
概念です。
これらを計算した
インテリア空間をつくることで、
スムーズな動線を
示すこともできるのです。
スポットライトを使って
特定のスペースを強調する、
反対に間接照明を使って
曖昧な灯りを表現する。
照明を効果的に使用することで
空間の雰囲気を
高めると同時に、
進行方向や
目が向く先の
ナビゲーションの
手助けを設計することも
間取り計画と
家の外観のイメージ
そしてインテリア設計には
重要です。
「視覚」の快適性が向上する。
「見えやすい」というのは
普段は意識しなくても
快適な暮らしには
必要な要素です。
その「見えやすさ」
つまり視覚における
快適性を視線計画は
提供してくれます。
視線が効率よく移動するような
家具やインテリアの配置は
視覚的なストレスを
軽減させます。
分かりやすく言えば、
ある程度でも
「整理整頓され」
「秩序がある」と心が落ち着き、
無秩序な環境=散らかっている状態は
注意を散らし、
ストレスを感じさせる
原因となるということです。
皆さんも日常的に
そういう経験をされていませんか?。
さらに左右対称的な、
あるいは均等な配置は、
人の目にとって
自然でリラックス
しやすいものに映ります。
バランスのよい
インテリアの配置は
とても重要な要素という事です。
デザインの一貫性と
調和が与える効果。
素材や色のトーン、
あるいはデザインの方向性が
同じもので揃えられた空間に
嫌悪感を抱く人は
少ないと思います。
インテリアにおいて
「計算された無秩序」は
歓迎されるものですが、
配置しているものに
一貫性と調和があることは
視線計画=視覚的な快適性を
高めるうえでも有効です。
統一感のあるデザインや
色使いは、
部屋が一体となった
印象を与え、
狭い空間でも
広がりを感じさせてくれます。
また、
デザインの一貫性は
趣と心地よい印象を生み出します。
さらに異なるエリア間、
つまり同じ家屋における
部屋で視覚的な
連続性を確保することは
空間全体が統一された
印象を与えてくれるはずです。
この場合、
違う部屋でも
そこに置くインテリアの
テイストを
揃えるということに
繋がりますが、
視覚的な連続性があると、
エリア同士がつながりを持ち、
そのことで
全体の空間が
広く感じられます。
統一感のあるインテリアデザインは、
美的価値を高め、
空間全体の魅力を
増幅させます。
効果を計画して
空間にアクセントをつける。
空間のなかで
目を引き付けるものを置く、
あるいは飾ることで
アクセントをつけるのが
有効であることは
よく知られています。
それは視線計画の考え方の中では
特定のアイテムやエリアを
視覚的に強調することに
繋がるとされています。
そこにはメリハリが生まれ、
空間に奥行き感を
演出することに直結します。
視線計画のなかで
この手法を使用するならば
入口から奥に当たる部分に
壁と全く色合いの違うものを
飾るなどの
いくつかのセオリーも
存在します。
同時にそこに住む人の
趣味や個性を
表現することにも繋がり、
どのように表現するか
によってその印象も異なります。
また、
アート作品や
観葉植物で
これを表現するならば
家具やカーテンなどの
インテリアを違い、
比較的場所の移動や
飾る物自体の
交換も行いやすいので
気分を変えるという意味でも
季節ごとに変化を持たせるのも
良いかと思います。
感情とムードを
色使いでコントロールする。
空間全体、
あるいは一部の色使いも
この視線計画の考え方で
話すことができるものです。
例えば、
壁の一部を
暖かい雰囲気の色合いにし、
視線が自然にその部分に
向かうようにすることで、
心地よい雰囲気を
醸成することができます。
色は感情に
強い影響を与えます。
適切な色彩の選択で空
間のムードを
大きく変えることも
可能となります。
あくまで一例ですが、
暖色系はエネルギーや
活力を感じさせる色であり、
リビングルームや
ダイニングルームでの使用が
効果的です。
寒色系は落ち着きや
リラックス感を与える色で
寝室やバスルームでの
使用が適しています。
ベージュ、グレー、
白など中性色は
バランスや安定感を
感じさせる色で
どの部屋でも使いやすい
色となります。
視線計画は
インテリアデザインの
成功に不可欠な要素と言えます。
視線計画は
空間の使い勝手や
美しさを向上させるだけでなく、
居心地の良い環境を
提供するための基盤となります。
空間がどのように見えるのか、
感じるのかによって
快適性は
大きく変わってきます。
家具の提案にも
そういった意味があります。
間取りと同時に
インテリアプランも
提案するのはその為です。
より快適で
暮らしやすい
視線計画を伴った
インテリアプランを
住まい手さんの
暮らしと価値観に合わせて
デザインで整えています。
暮らしの趣を心地よく
丁寧に考えてみませんか?。
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