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ブログ・コラム

2024.11.21

程よい広さを確保しながら過ごしやすい間取りと空間の一部になる玄関の存在を提案、毎日過ごす場所としてリイングやキッチンなどと同じように過ごしやすさを意識した程よい玄関の提案設計。

カテゴリ:
設計の事・デザインの事

比較的狭くても

後悔のない玄関となるように

暮らしの趣に配慮した

間取りとなるように。

 

 

シンプルモダンな住まいの設計に程よい広さの玄関をスッキリとオシャレな空間にすることでシンプルモダンをより引き立てるように

※シンプモダンな空間を意識した住まいの玄関事例・奥行きを感じるように間取りと空間を工夫しています

 

間取りの要望の中で
玄関はリビング、

ランドリールームや

クローゼットに比べると
要望が少なく

優先順位も高くありません。

 

だからこそ、

あまり考えずに

計画してしまうと
住んでから

後悔することも

起こりやすくなります。


家づくりで玄関は

どんな影響が

あると思われますか?。

 

モノトーンでシンプルな空間にインテリアのカラーとして観葉植物とシンプルな構成を提案した和の意識を持った玄関設計

※観葉植物のグリーンをアクセントにしながら斜めの視線を持つ空間となる間取り設計

 

 

後悔しない間取りのために

何を考えたら良いと

思われますか?。

 

狭くても

玄関で工夫できることって

何があるでしょうか?。


満足度の高い

家づくりをするための

玄関を考えることは

大切です。

 

玄関の後悔は

こんな家づくりで

起きやすいと考えられます。

 

ここ数年

建築費の高騰もあって
延べ床面積が

20坪~30坪台の

家が増えてるようです。

 

ただし、

その中で
ランドリールーム、

ファミリークローゼット、

土間収納といった
以前だったら

あまりなかった部屋を

構成に組み込むことも

よくあります。

 

僕自身も

勤務建築士としての

キャリアも含めて

建築家として

独立してから

30年の期間で

ライフスタイルや

生活環境の変化とともに

様々な家に対する

考え方の変化を

間近でで見てきましたし

勿論設計も行ってきました。

 

また、

間取りの考え方としても

あわせて

優先順位の高いものとして
家事動線の良いこと
があります。

 

こういった傾向から

間取り作成で

玄関への要望として

優先順位が低い

 

玄関を狭くすることで

他の部分の面積を確保する


ということが起きています。

 

優先順位が

ひくかったものの
住んでみたら、

日々の暮らしの中での

玄関の影響が

思いのほか多くあり

気づかなかったけど
もっと明るくしておけばよかった

これでいいと思っていたけど
もっと広くしておけばよかった

となることが

多いのが玄関です。

 

ですから、

僕自身は

間取りやプランを

ご提案する際には

全体的な

質の底上げを考慮しつつ

玄関も過ごす空間として

意識するようにしています。

 

玄関って重要なのか?

リビングやキッチンは

長く居る場所ですし
家事の楽さや

快適さに直結しますね。

 

ファミリークローゼットや

ランドリールームも
家事楽な暮らしのために

欲しいですよね。

 

だから、
ああしたいこうしたい
と思いつきますよね。

 

それに比べると
玄関は

必要な広さがあれば

十分じゃない?

と思ってしまいがちですが

そうではありません。

 

実は玄関というスペースは
家全体の印象に

とても影響が大きいです。

 

毎日ここから出ていく
ここに帰ってくる

玄関は家の顔

とよく言われます。

 

ですが、

これは住んでからじゃないと
実感しないかもしれません。

 

LDKはゆったり

25帖~30帖あって
壁掛けテレビで

間接照明もあって
オープンキッチンで

収納もたっぷり

こんな空間と比べて

家の玄関が
殺風景で

下駄箱(玄関収納)が

あるだけの空間だったら
価値観や機能性にもよりますが

なんだかアンバランスで

気分的にも

ふさわしくないと

思いませんか?。

 

よく考えずにつくった
必要最小限の玄関は
家の印象を

ぐっと下げます。

 

住まい手さん自身の

家にふさわしい

玄関を考えることは
満足度の高い家づくりには

必要なんです。

 

玄関の後悔で多いこと2点

1)暗い

これが昔から多いです。

玄関でやることの多くは

靴を履く、靴を脱ぐ、

ですよね。

 

滞在時間も

どちらかというと

そんなに長くはありません。
※お客様対応をするなら長いですが・・・・・。

 

キッチンやリビング、

洗面に比べると
玄関の明るさについて

考えたことがない方が

ほとんどです。

※特にマンション住まいをされている方には多いかと思います。

 

間取りによっては

玄関に窓が作れません。

 

こういった玄関が

真ん中にある間取りでは
玄関に窓をつくることが

難しいケースも出てきます。

 

最近の玄関ドアは
防犯と断熱性のことからも
大きなガラスがついた

ドアが少ないですから。

 

こういったことから
そもそも玄関が暗くなる
という間取りが増えています。

 

玄関に窓が必要かどうか?
という話題になるとき

よく言われるのが

マンションの玄関は窓ないよね。

ということです。

 

だったら玄関に窓無くても

問題ないよね?

となりがちです。

 

マンションなら

窓無くても仕方ないよね
で割り切れますが
せっかくの注文住宅にしたのに
玄関が暗かった、
というのも

残念なポイントです。

 

暗いことがダメ

という訳ではありません。


暗くても全く

気にならない人も

勿論いますし、

逆に「程よい暗さ」のある玄関で

生活のシーンを

よりよくするという

設計もありますから。

 

ただ、
玄関が与えるイメージは

日常生活で意外と大きい
ということです。

 

単に
明るくする必要ないから

暗くてもいいよね

といって決めてしまうのは
後悔の元ですので

気をつけたほうが良いです。

 

2)狭い

狭さにも2つあります。

幅が狭い
奥行が狭い

 

幅が狭いと
2人並んで靴が履けない
という使い勝手の面でも

不満がおこります。

 

朝の出勤や通学は

時間が重なりますよね。

 

電車やバスの時間ギリギリで
他の人が靴を履いているのを

待っていないと

いけないのは
どちらかといえば

イライラするのでは?。

 

お子さんに

靴を履かせる時も
人数にもよりますが

並んでできたら楽ですよね。

 

2人が靴を履ける

玄関の幅は
130
センチくらいは

欲しいですね。

 

玄関の横に
広い土間収納を希望すると
玄関の幅が

狭くなることが多いですが

これも機能性と

実際の使い勝手を

考慮した設計で

状態を完全することも可能です。

 

奥行が狭い

玄関の奥行が狭いのは
使い勝手というより
玄関の印象です。

特に玄関の

土間の部分が狭いことより、
靴を脱いで上がった

ホールからすぐに

ドアがある場合に
狭いと感じることが

多いと思います。

 

外から玄関ドアを開けたら
目の前にリビングのドア
というのは
家全体が狭い
という印象になりがちです。

 

玄関から

奥につながる廊下や
視線が抜ける

部分があると
狭い印象になりにくいです。

 

玄関ドアを開けたら

すぐにリビングドア
となるような

間取りの場合は
視線をずらすような

工夫があると良いかと思います。

 

どう工夫したらいいかについては
後述します。

 

玄関に明るさは

どれくらい必要だと思いますか?

 

これがとても難しいのです。

なぜなら
機能的には

明るさは大して

必要ないけれど
気持ち的に

必要な「明るさ」は

生活の質の

考え方によるものなので。

 

実際に明るさを確認する

玄関に必要な明るさは

人の感覚によって違います。

〇ルクス、〇ルーメン

と呼ばれる

照明の基準だけではなくて

周辺の色による

明るさの反射の差

なども含めて
判断したほうが確実です。

 

そしてこれよりも

明るくしたいなら

もっと窓がいる
これくらいでいいなら

この窓で十分
という判断を

暮らしを基準として

考えてみるように。

 

実際の明るさと

気分的な明るさの違い。

以前、知人から

玄関が暗くていやだから

リフォームして

隣の部屋から

光がはいるようにしようと思う

と相談されました。

 

たまたまその知人のお宅に

お邪魔した際に

玄関をみました。

 

リフォームするほど暗くないけど?
吹抜けになってて窓もあるし。

特別狭い訳でもなく
玄関の上が

吹抜けになっていて

窓もありました。

 

ただ、

両側が壁なので

玄関内に

窓はありませんでした。

 

知人にこんな質問をしました。

 

玄関がもっと明るいと

どんないい効果が

あると思っているの?。

 

できれば気分よく出かけたい。
この玄関は

そういう気分にならないから

とのことでした。

 

なるほど。

 

それだと隣の部屋の明るさを

取り入れたくらいじゃ
そんな気分には

ならないな。

僕からの提案はこうです。

 

壁の質感を変えたり

壁紙を出来る限り

温かみのある状態に。

 

気分を上げる色に

変えるといいよ。

 

あと、少しのオシャレも。

インテリアの質感も

重要だという事。

 

物理的に明るくすることは
間取りによって

そもそも無理

ということはあります。

 

ですが、

インテリアや

ライティングや

素材つかいで
いい雰囲気の玄関にする

工夫はたくさんあります。

 

狭さを和らげる工夫

広くしたいのは

もちろんだけど
全体の面積を

増やさないために
玄関をこれ以上

広くできない
そういうことも多いはず。

 

そんな時にできる

工夫もあります。

 

玄関カマチ部分を長くとる

玄関とホールの

合わせた面積を増やさずに
カマチ部分の距離をとる
という方法があります。

 

 

おおざっぱな言い方をすると

「玄関かまち」というのは

タイルや土間の部分と

床フローリングに

上がる部分の段差の部分。

 

玄関ドアを開けた時
玄関土間部分と

靴脱いであがるホール部分が
単に2つに

分割されているより
カマチをL字型にして
土間部分を長くすると
視線の行く先が

長くなります。

 

カマチの角が

危険なので工夫は

必要ですけどね。

 

 

視線のポイントをつくる

狭くても
「素敵」と思う工夫をする
視線をそらして狭さを感じさせない

ということで

狭さを和らげることができます。

 

壁の厚みを利用した

ニッチの飾り棚
アクセント壁
といったものをつくるとき
その位置を工夫して
視線がなるべく

遠くにいくように。

 

幅が小さく

縦長な玄関ホールなら

縦長方向に長く

玄関収納をもってきて
奥行を強調するように。

 

リビング入口のドアが近いなら
天井までの「ハイドア」を

検討する。

デザインそのものを工夫する等
ドアの存在感を増して

狭さよりも

デザイン性を強調するように。

 

狭さを意識しないで済むような
視線の行先を

つくることがコツです。

 

玄関ホールのない間取りも

考え方によっては工夫の一つ。

 

玄関ドアから入って

タイルやコンクリート部分の

土間部分があって
靴を脱いで

上がる部屋がホール
という家が

圧倒的に多いですよね。


靴を脱いで上がるところが

リビング
という間取りもあります。

 

ただし、

玄関ドアあけたら

いきなりリビング
という間取りでは
外気がダイレクトにリビングにくる
宅配など人が来た時丸見えになる
出入りする度に

外からリビングが見える

ということが起きるので

設計時には

考慮の範囲に要注意です。

 

玄関で家全体の印象が変わる

玄関は家の中心の

リビング、キッチンや
家事のしやすさに

直結する収納にくらべれば
優先度合いは低いですが
実は家全体の印象への

影響が大きい空間です。

 

他の部分は

気にしていろいろ

要望をだしたけど
玄関はあまり考えていなかった
となるのは後悔の元です。

 

毎日を気分よく過ごすために
どんな気分で

玄関から出ていきたいですか?

 

1日の終わりに帰ってきた時
どんな玄関だったら

気持ちよく

1日を終えられるでしょうか。

 

そんな風に考えると
ちょうどいい明るさ、

広さやアクセントが

イメージできるのではと思います。

 

もし家造りを

計画されているのであれば

その間取りの玄関は

暮しと価値観、

気持の問題にあっていますか?

 

それができると
限られた予算でも
後悔が減り充実度の

高い家づくりができます。

 

注文住宅には

迷いや不安はつきものです。

 

住まい手さんには

出来る限り

人生と共に最高の暮らしが

実現できるように

家が充実した場所となるように

そのための考え方も

お伝えしています。

 

暮らしの環境を

丁寧に考えてみませんか?。

 

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奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
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