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ブログ・コラム

2025.02.09

人生の喜怒哀楽に寄り添いながら毎日の暮らしの時間を有意義に心地よく過ごす注文住宅の収納計画提案、優雅な暮らしを育むリビング収納の美学と大容量・洗練・将来対応を見据えた間取りと暮らしやすさをデザインの工夫を意識しながら長く愛せる上質な空間づくりと成長する暮らしの空間デザイン設計。

カテゴリ:
物入・クローゼット・収納・納戸・整理整頓

家の中心ともいえるリビングは、

家族が集まり、くつろぎ、

そして時には来客時の

お客様をもてなす特別な空間です。

 

ホテルライクを意識した和モダンの空間デザインを施したLDK空間のリビング収納設計過ごしやすさと整理整頓の機能性をデザインした注文住宅の心地良さ提案

※和モダンを意識した軟らかい空間美に家族の生活文化と使い勝手を盛り込んだLDK空間設計提案事例

 

 

一日の中でも

多くの時間を過ごす場所だけに

「なんとなくモノが溢れがち」

「テーブルの上が散らかってしまう」という

お悩みを抱えている方も

少なくありません。

日常的に暮らしのメインとなる部屋には、

不思議と物が

集まりやすくなるものです。

 

リビングこそ「スッキリとした空間」でありたいと思うのは、

多くの方が共通して抱く

理想かと思います。

 

実際に設計のご依頼をいただく際にも

現在のお住まいで

リビングやその他の部屋での

「散らかり」具合について

悩んでいる旨をお聞きする事も

多いです。

 

家づくりと暮らしの環境づくりに携わる

設計者としての視点から、

リビングにおける収納計画の重要性と、

後悔しないための

ポイントについて

少し書いてみたいと思います。

リビング収納については、

見た目を美しく保つだけでなく、

家事効率のアップや

家族のコミュニケーションを

育むきっかけづくりにも深く関わります。

 

さらに収納の設計一つで、

子供の片付け習慣が育ったり、

人生のステージごとに

必要な機能が得られたりと、

思わぬほど多くのメリットが

生まれるものです。

 

住宅の方向性は「仕来り」から

「自分らしい暮らしを叶える」という

方向へ大きくシフトしており、

細部にいたるまで暮らしに関する

よい意味でのこだわりを

反映した暮らしが

人生を良い方向に導くと思います。

 

家づくりにおいては、

性能やデザインばかりに

目が行きがちかも

知れませんが、

勿論それらも大切にしながら

それぞれの家庭にとっての

暮らしやすさを

快適に保つための収納プランは、

想像以上に重要な役割を担っています。

 

まずは「なぜリビング収納が大切か」

という理由を紐解きながら

リビング収納をデザインする

メリットや押さえるべきポイントを、

そのうえで後悔しないための

工夫をベースに、

実際の家づくりで

気をつけるべきコツを・・・・・・。

 

リビング収納への

意識を高めていただき、

暮らしのメインとなる部屋が

スッキリし続ける住まいを

実現するヒントを

見つけていただければ幸いです。

 

なぜリビングに収納が

必要なのか?

リビングは家族の生活が集約される場所。

 

リビング(LDK)は多くの場合

家の中で最も家族が集まる空間であり、

テレビやソファ、

子どものおもちゃや読書スペースなど、

さまざまなアクティビティが

同時に行われます。

 

さらには、

学校や仕事帰りの

カバン置き場になったり、

郵便物やチラシ、

スマートフォンや

リモコンなどのアイテムが

一時的に滞留しやすい

場所でもあります。

 

その結果、

他の部屋よりも圧倒的に

物が増えて整理しにくい状態に

なりがちになります。

 

生活の質とリビング収納

リビングが散らかっていると、

家族全員が

リラックスできる時間や

スペースが減少し、

ストレスを感じやすく

なってしまうかもしれません。

 

逆に言えば、

リビングの収納を

適切に整備しておけば、

いつでもサッと

片づけられる環境になり、

急な来客があっても

慌てなくて済む、

心地よい暮らしが

手に入ります。

 

家事や育児に

忙しい方にとっては、

視界に余計なモノが少ない分、

疲れにくくなる

心理的効果も期待できます。

※子育て中は散らかったものを片付けしやすい工夫を盛り込む

 

空間演出と収納。

収納と聞くと、

“見せない収納”に

意識が向きがちですが、

家具や収納そのものを

インテリアの一部として

美しく“見せる収納”の手法を

取り入れることで、

リビングを一段と

洗練された印象に

仕上げることもできます。

 

アート作品やお気に入りの雑貨を

ディスプレイできる

オープンシェルフや、

ガラス扉を採用した

飾り棚などがその代表例です。

 

こうした工夫を

デザイン段階で

しっかり組み込んでおくと、

収納が実用性だけでなく、

インテリアの

魅力向上にも役立ちます。

 

家族のコミュニケーションが

生まれる収納計画。

家づくりにおいて、

収納とコミュニケーションが

結びつくイメージは

あまりないかもしれません。

 

しかし、

リビング周りで日常的に

使うモノの定位置が

決まっているだけで、

「どこにしまうか」

「どこから出すか」といった

家族同士の小さなやりとりが

スムーズになります。

 

子どもが自分のものを

自発的に片付ける

きっかけとなったり、

夫婦間での「これはどこに置いた?」

といったコミュニケーションストレスも

最小限に抑えられたりと、

暮らしの質を

一段階高めるポイントにもなるのです。

 

リビング収納の

メリットを深掘り。

スッキリとした

空間を保ちやすい。

 

リビングに設置した

収納スペースは、

散らかりがちなアイテムの

収まる場所として

常に機能します。

 

収納があるだけでなく、

そこに「生活動線に沿った使いやすさ」が

確保されていれば、

家族みんなが

自然と片付けをするようになります。

 

とくにお子様にとっては、

「しまう場所がわかりやすい」

「手が届きやすい」という

条件が揃うと、

おもちゃや絵本を

自分で片付ける習慣に

つながりやすいです。

 

収納設計の段階から

「誰がどのように使うか」を

意識しておくと、

スッキリとした空間を

保つハードルが

一気に下がります。

 

インテリアのグレードアップ。

家づくりを考えるとき、

多くの方が重視するのは

空間のデザイン性だったりします。

 

無垢材の温もりを

感じるリビングや、

スタイリッシュな

モダンインテリア、

高級感を漂わせる

シックなテイストなど、

理想的なイメージを

お持ちではないでしょうか。

 

リビング収納は、

その空間づくりを

ワンランクアップさせる

重要な要素でもあります。

 

たとえば、

オープンシェルフに

観葉植物やお気に入りの

オブジェを飾り、

アクセントクロスを

背景にすることで

ディスプレイのような

雰囲気を演出すれば、

リビング全体が

洗練されて見えます。

 

モノの定位置が定まり、

探す手間が減る。

スマホの充電ケーブルが見つからない

TVのリモコンがどこに行ったかわからない

など、

日常的に起こりがちな

小さなストレス。

 

こうしたトラブルは、

意外なほど家族の時間を奪い、

イライラの原因となります。

場合によっては

口げんかになったりしませんか?

 

リビングに収納を設け、

細かいアイテムごとに

定位置を決めておくと、

家族全員が「ここにあればいいんだ」と

自然に覚え、

物探しに割く時間が

激減するのです。

 

時間と心に

ゆとりをもたらしてくれる点は、

リビング収納の大きな利点です。

 

子どもの成長や

ライフステージに対応しやすい。

リビング収納は、

子育て世代だけでなく、

子どもが独立した後の

夫婦二人の生活や、

将来親との

同居を考えているケースなど、

ライフステージの変化に合わせても

融通が効きやすいのが

特徴です。

 

可動式の棚板や

引き出しを採用することで、

収納内部を簡単に

レイアウトの変更を

できるようにしておくと、

モノの量や用途が変わっても

柔軟に対応可能です。

 

こうした設計の自由度は、

注文住宅ならではの

メリットと言えます。

 

具体的な収納計画のアイデア。

オープン収納と

クローズド収納のバランス。

 

リビング収納を設計するうえで

悩ましいのが、

「見せる収納(オープン)」にするか、

「隠す収納(クローズド)」にするか、

という問題です。

 

オープン収納には

開放感やディスプレイの

楽しさがある一方で、

常に整理整頓を求められる

側面があります。

 

クローズド収納は、

一度扉を閉めてしまえ

中が見えないので、

多少の散らかりは

目立ちませんが、

扉を開けるという

アクションが増える分、

取り出しづらさを

感じる場合も。

 

そこで、

それぞれの特徴を理解した上で、

オープンとクローズドを

使い分けることが大切です。

 

たとえば、

リビングの一角に

扉付きの収納をまとめて配置し、

日常的に使う頻度が

高いモノだけをオープン棚に置くなど、

メリハリをつけると良いかと思います。

「人に見せたい部分」

「生活感を隠したい部分」を

はっきりさせることで

機能性とデザイン性を両立できます。

 

壁面収納で空間を有効活用。

限られた床面積を

有効に使いたい場合や、

余計な家具を

増やしたくない場合は、

壁面収納を検討する事がよいかと思います。

壁一面を収納として造作することで、

圧倒的な収納力を確保すると同時に、

部屋の広さを損なうことなく

スッキリとまとめられます。

 

可動棚を採用すれば、

収納するアイテムの

高さに合わせて

レイアウトを変更できるため、

暮らしの変化にも

柔軟に対応できます。

 

TVボード周りにまとめる。

現時点では

リビングの中心的存在といえば

まだテレビが多いかもしれません。

 

今後はその重要性も

デバイスが変化する事で

関連性も変わってきますが

テレビ周辺は

リモコンやDVDやゲーム機器、

充電コードなど

小物が集まりがちです。

 

この周辺を

カスタマイズした

造作収納にするのもおすすめです。

 

テレビの背面や

サイドを利用して

棚を設けたり、

デッドスペースを有効活用して

配線を隠す空間を作るなど、

見た目も美しく

整理がしやすくなります。

 

また、

家電を収納するスペースに

通気孔や配線用の穴を設置しておけば、

熱こもりや

コードのごちゃつきも

最小限に抑えられるので、

見栄えと機能の両立が可能です。

 

階段下を活用する。

注文住宅において、

階段下はよいスペースとなります。

 

多くの場合、

階段下にはある程度の

空間が生じますが、

そのままでは

デッドスペースになりがち。

 

ここをリビング側から

アクセスできる収納にしておけば、

普段使わない

季節物や大きめの荷物を

すっきり収めることが可能です。

 

空間を無駄なく使えるだけでなく、

リビングに圧迫感を与えず

収納力を増やせるという

メリットがあります。

 

キッチン・ダイニングとの

つながりを意識する。

リビングとダイニングや

キッチンがつながる

LDKスタイルが

多くの家庭で採用されています。

 

LDK空間全体を

俯瞰して収納プランを考えると、

動線がシンプルになり

家事効率がアップします。

 

たとえば、

キッチン近くには

食器やストック品を収納し、

ダイニング周辺には

こまごました

家事や作業に必要なものを置き、

リビング部分には

くつろぎに必要なものを

集約するといった形です。

 

スペース全体を

「どのエリアで何をするか」を

明確にゾーニングすることが、

整理整頓の継続につながります。

 

後悔しないように、

リビング収納設計の工夫。

生活動線を意識すること

まず大事なのは

「誰がどのように使うか」

「どのルートで移動するか」という

生活動線を把握することです。

 

たとえば、

お子様が幼稚園や学校から

帰宅してリビングに入る動線、

夫や妻が仕事から帰ってきて

くつろぐまでの流れなど、

家族一人ひとりの行動を

具体的にイメージしてみてください。

 

そのうえで、

頻繁に使うモノは動線上に

近い収納へ、

あまり使わないモノや

季節物は少し離れた場所へと

割り振ると、

ムリなく使いやすい

リビング収納が生まれます。

 

生活動線が重なる場所に

大きな家具や扉があると、

開閉のたびに人の移動を邪魔したり、

物を取り出す際に

ストレスを感じやすくなることもあるので、

注意が必要です。

設計の初期段階から

動線を意識して

扉の検討も重要です。

 

優先順位を決めること。

注文住宅には多くの魅力がありますが、

その一方で

「やりたいことが多すぎる」

「予算オーバーしてしまう」という

ジレンマも起こりがちです。

 

リビング収納に関しても、

「オープンシェルフでおしゃれに見せたい」

「たっぷりの収納力もほしい」

「造作家具にこだわりたい」など、

要望を挙げればキリがありません。

 

限られた予算と

スペースの中で

満足のいく収納を実現するには、

家族間でよく話し合い、

要望の優先順位を

はっきり決めておくことが

不可欠です。

優先度を明確にしておけば、

打ち合わせ段階で

ブレが少なくなり、

完成後の後悔を減らせます。

 

収納計画は

一見地味な部分かもしれませんが、

実は素材や構造によって

費用が大きく変わるところでもあります。

オーダーメイドの造作収納を選ぶ場合は

特に注意が必要です。

 

使う素材(無垢材、突板、メラミン化粧板など)、

金物のグレード、

扉の仕上げ方法など、

細かな仕様の違いで

費用は上下します。

全体の予算配分を考えながら、

リビング収納にかける

費用をどの程度に収めるかを

明確にしておくことで

後々の増額回避につながります。

 

流行に左右されないこと。

収納デザインは

インテリアのトレンドに連動し、

年々新しいスタイルが生まれています。

 

北欧テイストやヴィンテージ調、

インダストリアル系など、

Instagramや雑誌で見かける

おしゃれな収納例は多岐にわたります。

 

しかしながら、

あまりにもトレンドに傾きすぎると、

数年経ったときに

「なんだか飽きてしまった」

「もっとシンプルな方がよかった」といった

後悔を招きかねません。

特に造作収納は、

簡単に取り換えられないことが多いため、

長く使い続けても飽きのこない

デザインや素材を選ぶのがおすすめです。

 

よく考えて実情と少しその先の事を考える。

その上で、

小物や飾り方で個性を出すと、

季節や気分に応じて

アレンジを楽しめます。

 

将来の家族の変化に対応できる設計にすること。

家族構成やライフスタイルは、

10年、20年先には

大きく変わるかもしれません。

子供が成長し、

独立していく未来や、

逆に親御さんとの

同居を考える時期も来るかもしれません。

 

そんな変化に対応できるよう、

可動棚や引き出し、

モジュール式の造作家具など、

ある程度柔軟に使い方を

変えられる設計を

意識することが大切です。

 

「今だけ」にフォーカスしすぎると、

数年後に使い勝手が悪くなってしまうリスクがあります。

 

例えば、

お子様が小さいうちは

低い位置に収納を設け、

成長とともに

可動棚を付け替えて使う場所を変化させる、

といった工夫も有効です。

こうした柔軟性のある収納計画は、

注文住宅ならではの

メリットを最大限に活かす方法と言えます。

 

余白を活かすリビング収納プラン

僕は設計を行う際に

空間に対しての「余白」の大切さを

住まい手さんにお伝えしています。

 

収納力はもちろん必要ですが、

収納を詰め込みすぎると

部屋そのものが

圧迫感でいっぱいに

なってしまうからです。

 

最初の打ち合わせでは、

「どれくらいの家具をリビングに置きたいか」

「どんな雰囲気を求めているか」を

事前にインテリアショップや

家具ショールーム、

家電ショールームや

住設機器ショールームに

ご案内しながら、

住まい手さんの

暮らしと価値観にとって

必要なバランスで

最大の効果が得られる

最適解の収納方法を提案します。

※収納の得意不得意片付けの習慣なども実情を確認します。

 

たとえば、

壁面の上部だけを造作収納にし、

下部は飾り棚や

ベンチスペース、

ヌック(ヌーク)にすることで、

一面の壁でありながら

視線が抜ける

デザインを取り入れることもあります。

 

そうすることで、

収納力を確保しつつも

窮屈にならない空間を

演出する事に繋がります。

 

 “大容量”と“見せる”を両立する提案。

ファミリー層を中心に多いご要望が、

「とにかく収納力を持たせたい」

「だけどおしゃれにもしたい」というものです。

 

例えば、

壁一面をクローズド収納にする中に

一部だけオープンシェルフを設け、

リビングの主役となる

飾り付けをできる

“抜きのデザイン”を

意図的に作る方法があります。

 

中には造作家具の

中央部分だけを凹ませたり、

もしくはガラス扉を採用して

お気に入りの

ディスプレイコーナーを設けたりと、

素材や仕上げの切り替えで

印象的なデザインに仕上げることも。

 

収納という機能を満たしつつ、

ビジュアルも叶う

暮らしの環境は

ストレス軽減にも

重要だと考えています。

 

キッズスペースとリビングをシームレスにつなぐ。

小さなお子様がいるご家庭では、

子どもの遊び場として

リビングの一角に

キッズスペースを設けるケースも多いです。

 

しかし、

「おもちゃが散らかる」

「色とりどりの子ども用品がリビングの雰囲気を乱す」

といった悩みも少なくありません。

 

そこで、

あえてキッズスペースと

リビングの間に

ゆるやかな仕切りを設け、

その仕切り自体を

収納として使う方法を

提案することがあります。

 

仕切りの高さを子どもの

視線に合わせることで、

リビングにいる親の気配を

感じながら

遊べる安心感が得られますし、

反対側は大人が使う収納を配置して、

外観的にも落ち着いた

印象にすることが可能です。

 

子どもが大きくなったら、

その仕切りを取り外したり、

別の用途へ

転用する設計にしておけば、

ライフステージに合わせた

柔軟な使い方ができます。

 

細部の仕上げやカラーコーディネート

収納自体は優れた機能があっても、

仕上げや色選びを誤ると、

部屋全体の印象が

チグハグになってしまいます。

 

ですので

床・壁・天井のカラートーンをベースに、

収納の素材や色を揃える。

家具や建具と同じトーンでまとめる等、

空間の統一感を意識しています。

 

勿論、住まい手さんの

好み等の中身なども視野に

「差し色」などを

使って空間に変化も考えます。

 

美しさを活かす

仕上げにするのか、

塗装やメラミン化粧板、

素材のクセを使って

モダンにするのかによって、

印象は大きく変わります。

 

アクセントを使う場合は、

収納の扉に間接照明を仕込むなど、

照明計画と組み合わせて

魅せ方を工夫するのもおすすめです。

 

小さなディティールまで

一貫性を持たせると、

リビング全体が

格段にオシャレに仕上がります。

 

将来を見据えたプランニング。

先述のとおり、

家族の形態や暮らし方は

変化していきます。

そこで設計提案で大切にしているのは

「可変性のある設計」です。

 

なるべく柱や壁を動かさずに

空間の使い方を変えられるよう、

可動棚を多く取り入れたり、

収納内の仕切りを

取り外せるようにしたり。

 

将来的にリビングを

小さく仕切って

個室化するケースにも

対応できるよう、

下地補強をあらかじめ

準備しておくことも可能です。

 

こうした予見性を持った設計は、

目先の使い勝手だけではなく、

10年後、20年後の

生活スタイルまで踏まえて検討します。

 

もちろん、

それらがすべて

必要になるとは限りませんが、

準備さえしておけば、

いつでも柔軟に対応できる

という安心感は、

家づくりにおいて

大きなメリットです。

 

暮らしを彩るリビング収納のヒント。

リビングに集まるアイテムの実態

あるリサーチ会社の調査によると、

日本の一般的なファミリー世帯で、

リビングに滞在しているモノは

1日平均で約50〜100点にものぼるそうです。

 

これは、

郵便物やスマホ、

タブレット、

子どもの学用品、

おもちゃなど

細かなアイテムを含めた

数値です。

 

こうしたモノが

定期的にキッチンや

個室に戻されず、

リビングに留まり続けると、

あっという間に

散らかった印象になってしまいます。

 

日々目の前にあるモノが減るだけで、

部屋の印象は

驚くほど変わります。

 

逆に、

片付けがスムーズに

行われないと

リビングだけでなく、

家族のストレスレベルも

徐々に増してしまう

可能性があるのです。

 

他社さんで計画

または建築中の内容について

相談が届く事もあるのですが、

  • 「扉をたくさんつけたら圧迫感があり、使い勝手も悪かった」
  • 「オープン棚にしたが、結局雑多なものが見えてしまい掃除が面倒」
  • 「収納扉を開けると通路を塞いでしまう」
  • 「奥行きが深すぎて奥のものが取り出しにくい」 などがあります。

 こうした収納の計画性の無さの背景には、

初期段階での

使い勝手のイメージ不足や、

ライフステージの変化への

対応不足がある場合が

ほとんどです。

 

生活者の視点や家で過ごすという時間を

設計者自身が

リアルに持っているのかも重要です。

 

車の運転をしない人に

駐車場の設計を任せると

もう悲惨な状態ですから。

寸法・サイズを守っていても

実情を反映できないと

それはもう車の出入りする機能性や

ドアの開閉の自由度が担保されていません。

 

リビング収納を成功させるためには、

日常の些細な動作や

家族構成の変化を含めた

トータルの視点が

欠かせないことを

改めて実感する声です。

 

依頼先には

飾らずに本当の事を「整理整頓が苦手」、

「片付けや掃除が嫌い」

「物の整理の仕方がわからない」、

家事のクセなどを

正直に話される事をお勧めしています。

 

僕は独自のアンケートシートや

直接間取り相談前に

日常生活の事について

根掘り葉掘り

質問させていただいています。

 

それ故に

提案時期は少し後にして

「間取り計画前のリサーチ」を

事前の段階で比重をおいています。

 

見た目の華やかさだけでなく、

家族が毎日を

快適に過ごせる「機能美」も

大切にと考えています。 

 

リビング収納の計画は、

家づくりにおいて

見落とされがちな

ポイントではありますが、

実は家族が日々快適に暮らすための

要となる大切な要素です。

 

日常的に暮らしの

メインとなるリビングは

物が集まりやすい分、

適切な収納を確保するだけで

スッキリとした空間を

保ちやすくなり、

家族全員のストレスを

大きく軽減できます。

 

加えて、

おしゃれな演出や

インテリア性を高めることも可能で、

家での時間を

より豊かに彩ることが

できるようになります。

 

ただし、

後悔しないリビング収納を

実現するには、

以下の5つの秘訣が重要になります。

  1. 【生活動線を意識する】
  2. 【要望の優先順位を決める】
  3. 【資金計画をしっかり立てる】
  4. 【流行に左右されない設計にする】
  5. 【将来の家族の変化に対応できる設計にする】

これらのポイントを抑え、

オープン収納と

クローズド収納を上手く組み合わせれば、

飽きの来ない快適な

リビングを手に入れることができます。

 

さらに、

壁面収納や造作家具、

階段下の活用など、

さまざまなアイデアを取り入れることで、

収納力とデザイン性を

両立させることも

夢ではありません。

 

何よりも大切なのは、

今だけでなくて

未来の暮らしも見据えた

柔軟な視点で

プランニングすることです。

 

ご家族にとって、

これから先の暮らしがより豊かに、

そして長く愛せる家となるように。

 

「スッキリとした空間で日常を楽しむ」

リビング収納計画が持つ意味として

収納が整うだけでも、

随分と暮らしの環境が

変化して

家族の笑顔が増えたり、

見た目によるストレスも軽減され、

不要な苛立ちも少なくなり、

一人で過ごす時間

夫婦二人の時間

親子の時間が

より快適になるはずです。

 

勿論人生には

喜怒哀楽という

様々な気持ちのシーンが

存在します。

 

毎日が必ず楽しいだけ

ではありませんが

家がそっと人生の喜怒哀楽に

寄り添うように、

そして、

家づくりの過程で生まれる

たくさんのワクワク感を

味わいながら、

ご自分たちだけの

理想の暮らしを

形にしていただければ幸いです。

 

理想と現実が

程よく溶け込んだ

住まいと収納計画が、

末永く

心地よい暮らしを

育む場所となりますようにと

願っています。

 

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