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ブログ・コラム

2025.03.20

土間のある家で叶える上質な暮らし、間取りの工夫と存在感の意味を暮らしから紐解くようにデザインする伝統とモダンが調和する美しい空間設計と快適な住まいの魅力と旅館で暮らすような味わいのある過ごし方。

カテゴリ:
間取り・動線・家事・プラン

暮らしの中に情緒ある空間と

多機能性を持つ空間。

 

和wの情緒を楽しむ中庭のような空間に通り土間の魅力を旅館のように設計を提案した高級和風住宅のデザイン

※和を意識したリビング空間から繋がる庭を囲む通り土間の提案設計

 

土間のある家・・・・・。

現代の暮らしに息づく

伝統空間の魅力提案。

 

 

インナーテラスのような通り土間のある暮らしの提案設計、来客用に風景を味わうセカンドリビングのある和モダンの佇まい

※和モダンを意識したセカンドリビングとなる庭と繋がるオープンテラスのような土間空間の設計提案

 

住宅雑誌やWEB上(SNS)

ピンタレストやInstagram、

ポータルサイトでも

ご覧になられて

「土間のある家」について

ご質問やご相談を

いただく事があります。

 

土間とは、

かつての日本家屋で広く見られた、

屋内にありながら

土足で利用できる

半屋外的な

スペースのことです。

 

かまどがあった

昔の住まいでは、

煮炊きや作業をする場として

欠かせない存在でしたし

家の中を通り土間として

活用する事で

外と中の行き来などにも

活用されていました。

 

しかし現代では、

キッチンやリビングを中心にした

間取りプランが一般的になり、

伝統的な土間は

姿を消しつつありました。

 

ところが最近、

外と中を緩やかにつなげる空間として

その機能性や多機能な空間に

憧れの生活を

重ねる住まい手さんも増えて

ふたたび設計提案に

取り入れる事例も・・・・・。

 

土間の存在が注目される背景には、

ライフスタイルの

多様化があります。

 

たとえば

自宅で趣味を楽しみたい、

あるいはペットや

子供が伸び伸びと遊べる場所が

室内にほしい、

アウトドアグッズを

手入れする作業スペースが必要など、

さまざまなニーズが

出てきたからです。

 

そういうライフスタイルの

変化やもともと

そこにある魅力に気づき、

土間のある家を・・・・・

 

多目的に使える

フレキシブルな空間。

土間の最大の

メリットは

「多目的に使える」という

フレキシビリティです。

 

屋内に設けられた

空間でありながら

土足で過ごすことができるため、

趣味の道具を広げるような

作業場としても、

子供やペットが

多少汚れても

気にせず遊べる場所としても

活躍します。

 

自転車やバイクを

そのまま持ち込めるのも

大きな特徴で、

雨天時のメンテナンスや

盗難防止にも役立ちます。

 

さらにキャンプ用品など

アウトドアグッズの収納や、

ガーデニングで使う

道具の手入れの場としても

便利です。

 

また、

土間のゾーンを間取りの中で

適切に調整して

程よい空間に設計すれば、

テーブルや椅子を置いて

第二のリビングとしても

活用できます。

 

床仕上げを

モルタルやタイルにする

ケースが多いのですが、

適切な断熱や

床暖房を組み合わせることで、

真冬でも快適に

利用できるようにすることも

可能です。

 

壁面に収納を

造作しておけば、

雑多な物が散らかりにくく、

いざというときには

応接間のように

活用することもできます。

 

外と内をつなぐ

開放感とデザイン性・・・・・。

 

土間は、

玄関からリビング

至るまでの

アプローチとしてだけでなく、

外と内を緩やかにつなげる

という役割も担うことが出来ます。

 

ガラス戸や大きな窓を設けて

外部から光を取り込めば、

土間を通して

自然光や風が

室内全体に広がり、

居住空間全体が

明るく気持ちのよい

雰囲気になります。

 

これは通風や採光の面でも

大きなメリットで、

家のなかに

余裕のある「息づく空間」を

生み出してくれます。

 

さらに、

土間の素材感は

空間デザインとしても

魅力的です。

 

例えば無垢材で仕上げた

室内空間と

モルタルやタイルで仕上げた

土間が連続することで、

異素材の対比から生まれる

空間の心地良さや

奥行きを

演出することができます。

 

こうしたマテリアルの

組み合わせは、

シンプルでモダンな

住宅にも、

和の趣を活かした

住まいにもよく馴染みます。

 

「土間のある家」という

キーワードで検索される方は、

往々にして

デザイン性を重視する

傾向がありますが、

その期待に応えるだけの

表現力が土間には存在します。

 

コストとスペースの確保。

一方で、

土間にはいくつかの

デメリットも存在します。

 

まず第一にコスト面です。

土間を設ける場合、

玄関だけで

済ませられるスペースを

大きく確保し、

さらに床の仕上げや

断熱処理など

通常の居室とは異なる

工事が必要になります。

 

たとえばモルタルを

打設する場合も、

単にコンクリートを

流し込むだけではなく、

ひび割れ対策や

仕上げの加工、

スロープなどの

納まりを検討する必要があり、

費用がかさんでしまうことが

多くなります。

 

また、

スペースの確保も

問題になります。

 

土地の広さや

間取りに余裕があるならまだしも、

駅前など敷地の広さが

極端に限られている場合は、

土間に割く面積を

どのように捻出するかが

大きな課題です。

 

せっかく土間をつくっても、

狭すぎて

自転車やベビーカーを

置くとすぐに窮屈になってしまう、

というケースもあります。

 

土間は存在するだけではんなくて

暮しにとって

自由な空間であることが

重要ですから、

必要な目的を確保するために

間取りの意味を

慎重に検討する必要があります。

 

寒さ・汚れ・メンテナンス。

土間が敬遠される理由のひとつに、

「寒さ」があります。

 

古い日本家屋の土間は

断熱性能が低かったため、

冬になると冷気が流れ込み、

部屋全体が

底冷えすることもありました。

 

現代の家づくりでは、

基礎断熱や床暖房の技術を

活用することで、

土間の冷たさを

ある程度抑えることができますが、

それでも室内と比べると

温度差は残る場合が多いです。

 

住宅全体の断熱計画を

適切に行い、

換気や空調のシステムを

機械的にも

パッシブ的にも

しっかり組み込むことが

大切です。

 

もうひとつの注意点は

「汚れ」と「メンテナンス」です。

 

土間はその名のとおり

土足で利用する

空間ですから、

外からの泥やホコリなどが

入りやすくなります。

 

犬や猫など

ペットを飼っている場合は、

さらに毛や足跡で

汚れることも

考慮しておく必要があります。

 

頻繁に水拭きや

掃き掃除をする手間は

どうしても増えます。

 

モルタルや

タイル仕上げであれば

比較的掃除は簡単ですが、

水はけや排水が

不十分だとカビやコケが

発生しやすくなることもある為、

設計段階で

床の勾配や排水計画を

きちんと整えておくことが

重要です。

 

建築家が考える

土間計画・・・・・。

土間のある家を計画する際、

どのような点に

配慮すべきでしょうか。

 

まずは「動線計画」です。

土間を活かすためには、

玄関から土間、

そして居室へと至る

つながりに無理がないように

することが肝要です。

 

たとえば玄関を入って

すぐに広めの土間があり、

その先にリビングが

見えるように配置すれば、

土間を通り抜けて

家の中心へ入っていく動線が

シンプル化します。

 

家族の日常動線を

想定してみると、

ちょっとした買い物後に

土間に荷物を一時置きしたり、

雨の日でも傘をさして

土間を行き来できたりと、

多彩な活用シーンが

思い浮かぶはずです。

 

次に「素材選び」と

「意匠設計」です。

 

土間部分と

居室部分の素材を

対比させたり、

逆に床のレベルを揃えて

緩やかに境界を

つくったりするなど、

計画次第で空間は

大きく変化します。

 

木材・タイル・モルタル・石など、

素材ごとに

メンテナンス性も

変わりますので、

ライフスタイルと好みに合った

仕上げを選定する事が重要です。

 

さらに、

照明計画や造作家具との

組み合わせによって、

土間を単なる

土足スペースから

ワンランク上の

アクティビティ空間へと

昇華させることができます。

 

土間のある家には、

他のスペースにはない

特別な魅力がある一方、

コストや寒さ、

掃除といった

デメリットもつきまといます。

 

しかし、

こうした制約を乗り越えるだけの

価値を見いだせるかどうかが、

家づくりを

成功させるうえでの

ポイントとなります。

 

意味のある

最適な土間があれば、

趣味の道具保管から

子供やペットの遊び場、

アウトドアグッズのメンテナンス、

さらにはセカンドリビングとして、

生活を彩る数多くのシーンを

生み出すことができます。

 

実際に土間を検討する際は、

初期段階で

どんな使い方をしたいか、

土間でどんな暮らしを

実現したいのかを

明確にしておくと、

必要な広さや断熱計画、

収納、動線計画などの

具体的なイメージが

固まりやすくなります。

 

そして、

完成後の住まいで

家族がどう生活を送るのかを

イメージしながら

検討を重ねることが大切です。

 

「土間のある家」は

伝統的な日本家屋の要素を

現代の暮らしに取り入れた

デザイン手法であり、

多様化した

ライフスタイルに応える

柔軟性とデザイン性を

兼ね備えた空間です。

 

とはいえ、

土間を設置するには

コストやスペース確保、

寒さや汚れへの対策など、

しっかりとした検討が

必要となります。

 

家づくりにおいては

「メリットとデメリット」を

正しく理解し、

求める暮らしに合った

最適解を見つけることが

成功の鍵となります・・・・・。

 

もし「土間のある家」を

検討しているなら、

まずは自分たちの

優先順位を

整理してみてください。

 

自転車や

バイクのメンテナンスを

快適に行いたいのか、

ペットと自由に過ごせる

場所が欲しいのか、

あるいは趣味や

仕事の作業場として

使いたいのか。

 

家族の要望を洗い出す時間は

その後の家造りのプロセスに

大きく影響します。

 

建築家の視点から言えば、

土間とは単に

レトロな要素を

取り入れるだけではなく、

新しい暮らし方を提案する

ポテンシャルを秘めた

空間です。

 

外と内をつなぐ

柔軟なスペースを

手に入れることで、

家の価値は大きく高まります。

 

長期的に見ても、

家族構成の変化や

趣味の移り変わりにも

対応できる柔軟性こそが、

土間の真髄といえます。

 

だからこそ、

費用やメンテナンスなどの

現実的な面も踏まえながら、

時間をかけて

丁寧に計画することを

おすすめします。

 

土間のある家は、

間取りの中に

ちょっとした冒険心を

盛り込むことで、

豊かな暮らしを

デザインするうえでの

重要な選択肢です。

 

家づくりを検討している方は、

土間の魅力と

可能性を再考してみては

いかがでしょうか。

 

やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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