ブログ・コラム
2023.06.22
窓と風景と空間構成で変化する居心地の時間提案・窓の外を眺める空間が生み出す過ごし方の質、過ごし方のイメージを大切に。
- カテゴリ:
- 設計の事・デザインの事
よく考えた住まいは暮しが楽しくなる。
窓の外を眺める時間がありますか?
※シンプルモダンなスキップフロアデザイン提案の内観イメージCG・窓の位置を対角にして風景を選んで空を眺める開放感のデザイン提案
同じ間取りでも
空間の豊かさを感じる家と
単に実用的なありきたりな家、
その違いはどこからくるのか?
空間は何からできているかというと、
単純なところで言うと
床・壁・天井・窓という
構成要素から成り立っています。
壁紙をどうするか、
照明をどうするか、
ということはどちらかというと装飾であって、
その前に、
空間を構成する要素を
どう組み合わせてつくり上げるのか?
ということで空間の豊かさは決まってきます。
建築とインテリアコーディネートの
根本的な違いです。
その中でも窓の存在。
これをどう配置してつくるかは
とても影響が大きい気がします。
ここから出入りするから
掃き出し(テラス)窓をつくる、
ここはトイレだから小さめの窓にする、
ということではなくて・・・・・。
窓は外と内を繋げるもの。
内側である空間に外をどう取り入れるか、
そこから考える必要があると思います。
大きな掃き出し(テラス)窓をつくっても
外からの視線を隠すために
一日中カーテンが閉めてあるのなら、
視線が入らないところに
空が見える窓をつくる事も視野に。
外が見えるといっても隣の壁だし、
っていう事ならば、
植栽を配置して光庭をつくるとか。
特別に眺望がいい場所じゃなくても、
1ヶ所くらいは
空を眺める窓があると
何気ない風景に目を奪われて
心がほっとする時間にもなります。
単純に、
見た目のカッコよさで
細長い窓にするとかじゃなくて。
外がどう見えるのか
外から印象がどうみえるのか?
想像力を働かせて考えるべき要素。
南に面した窓があったとして
隣の家の塀が目の前だったとして
だけど・・・空は見えたり。
角度を調整する事で
その範囲も変わります。
そして空が明るいと思って
よるになり外を眺めると
きれいな星空がみえたりする暮らし方。
例え話も入りましたが
豊かな空間は豊な時間をつくるものです。
そういう時間と空間が
日常にあるだけで
心が穏やかになると思いますよ。
やまぐち建築設計室 建築家 山口哲央